2018年09月30日

漠然とした…

2018年9月末日、ついに僕が経営者になって初の決算の数字を締める日となったらしい。

「らしい」と書いたのは、まだ決算の結果が、どれだけ利益が出たのか、はたまた赤字になったのか、現時点でははっきりしないからだ。
まずは、9月下旬に各取次会社から計算書が送られてきて、さらにその数字や、棚卸しの在庫や、資産の計算、売掛、買掛…などなど、数値化して、顧問税理士の先生と一緒に、2ヶ月近くかけて決算書を作成する中で、いろいろと具体的に見えてくるということだけは分かっている。

なので、「決算だ!」と言っても、なんだかまだ嵐の前の静けさなのである。

8月下旬から9月は、いろいろと良いことと悪いことが交互にやってきた。
8月下旬は、いままで我が社の本の在庫管理と取次等への納品や返品を代行して請け負ってもらっていた倉庫会社の契約を打ち切り、別の倉庫会社と新たに契約するという、前職でも経験したことがない大仕事、7万冊近くの在庫を新しい倉庫会社に移し、在庫データも移し、同時に新しい出版管理システムにも移行するという大仕事を、日々の通常業務(編集、営業、経営)に加えてさらにやるのは、なかなか骨の折れる仕事だったが、運が良かったのは、取引をやめる方の倉庫会社のスタッフが最後まで非常に誠実に正確に仕事をしてくれたおかげで、7万冊近くの大量の本を引っ越しするという作業にも関わらず、ほとんど本に傷一つつけずに綺麗なまま引っ越しができたこと、それもとても手際よくやっていただいたことだ。
さらに新しく契約した倉庫会社のスタッフも、とても手際が良く、そして対応も良くて、本当に気持ちよく、なんの問題もなく引っ越しを完了していただいた。これから我が社の本を日々取り扱う重要なパートナー会社となるわけだから、これほど嬉しいこともない。良い会社と出会えて本当に良かった。

ということで心配していた大引っ越し作戦は順調に進んだ。
しかし…そんな時期に、まさに引っ越し作業の8月下旬に痛恨のミスをしてしまう。新刊のカバーに誤植があるのを気づかないまま取次に搬入してしまい、取次の仕入担当が見本登録の翌日気づいて我が社に電話が入り、その後すぐに取次の倉庫に連絡して書店への出荷差しどめをするも一部差しどめが間に合わず配本されてしまい、ただこれも不幸中の幸いで、この本は取次に委託しなかったので、すべて注文のあった書店のみの出荷だったので、どこに配本されるかを我が社で把握できたので、直接書店に連絡して着払いで誤植本を戻してもらい、それを作り直した本と現品差し替えすることで、取次には返品にならないように手配ができたので、取次が書店に回収指示を出すという最悪の事態は避けられたのだ。

そんなことで一時はどうなるかと思ったが、倉庫会社引っ越し後、決算までの1ヶ月は、売上も順調に伸びて、僕が社長に就任するあたりの春の売上低迷期の赤字を取り戻すほどの売上が出そうなほどの勢いだった。

まあでもたった1ヶ月。まだまだ追いつくほどまでは売上が足らなかった印象があるので、今期の決算は、どうなるかまだなんとも言えない。

この記事の執筆・監修者

春日俊一(かすが・しゅんいち)
株式会社アルファベータブックス代表取締役。埼玉県生まれ。
若い頃はシンガーソングライターを目指しながらフリーター。その後、書店員、IT企業、出版社の営業部を渡り歩いたのち、2016年にアルファベータブックスに入社。2018年に事業承継して代表取締役に就任。